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Bluetooth データ トランスポート システムは、階層化アーキテクチャに従います。この Bluetooth システムの説明には、L2CAP チャネル以下の Bluetooth コア トランスポート レイヤについて記載します。どの Bluetooth 運用モードでも、同じ汎用のトランスポート アーキテクチャに従います。
効率性とこれまでの経緯から、Bluetooth トランスポート アーキテクチャには、論理リンクと論理トランスポートを区別する、論理レイヤの再分割が含まれます。この再分割によって、2 台以上のデバイス間で独立したトランスポートを実現するという、一般的に理解されている論理リンクの概念が規定されます。論理トランスポートのサブレイヤは、主に従来の動作に対応するために、一部の論理リンク タイプ間の相互依存性を記述するときに使用されます。
Bluetooth 1.1 仕様では ACL リンクと SCO リンクは物理リンクとして記載されていました。これらのリンクは、拡張の SCO (eSCO) が追加されたことと将来的な拡張を考慮して、論理トランスポート タイプとして扱うことをお勧めします。その方が用途が正確に表現されます。ただし、ACL リンクと SCO リンクは、LT_ADDR や受領/反復リクエスト (ARQ) スキームなどのリソースを共有しているため、期待するほど独立していません。そのため、アーキテクチャで単一のトランスポート レイヤにこれらの論理トランスポートを表現することはできません。この動作を説明する上で、追加の論理トランスポート レイヤが役に立ちます。
コア トラフィック経路Bluetooth コア システムには、サービス プロトコルやアプリケーション データを伝送するために、いくつかの標準的なトラフィック経路があります。
論理リンクは、関連する論理トランスポート名と、伝送されるデータの種類を示す接尾辞を組み合わせて名前が付けられます。接尾辞は、LMP メッセージを伝送する制御リンクの場合は C、ユーザー データを伝送する L2CAP (L2CAP PDU) の場合は U、非定形の同期/アイソクロナス データを伝送するストリーム リンクの場合は S です。この接尾辞は、あいまいにならないように論理リンクから削除されるのが一般的です。したがって、デフォルトの ACL 論理トランスポートへの参照は、LMP プロトコルが対象の場合は ACL-C 論理リンク、L2CAP レイヤが対象の場合は ACL-U 論理リンクを意味するように解決されます。
アプリケーションのトラフィック タイプを Bluetooth コア トラフィック経路にマッピングする場合、トラフィックの特徴と経路の特徴のマッチングに基づきます。特定の特徴を持つデータを伝送する上で、最も自然で効率的な方法が実現するため、このマッピングを使用することをお勧めします。
Bluetooth コア システムのアプリケーションまたは実装によっては、同様の結果を得るために、異なるトラフィック経路や異なるマッピングを使用することもあります。たとえば、1 台しかスレーブがないピコネットでは、ASB-U または PSB-U の論理リンクではなく、ACL-U 論理リンクで L2CAP ブロードキャストをトランスポートすることをマスターが選択することもできます。こうすると、物理チャネルの品質が低くなりすぎなければ、帯域の点でより効率的になります。代替のトランスポート パスを使用する方法は、アプリケーション トラフィック タイプの特徴が維持される場合にのみ利用できます。
アプリケーション トラフィック タイプは、Bluetooth コア システムに提出されるデータの種類を区別するときに使用されます。元のデータ トラフィック タイプは、中間のプロセスで変更される場合、Bluetooth コア システムに提出されるタイプと同じではないことがあります。たとえば、ビデオ データは一定のレートで生成されても、中間のコーディング プロセスで MPEG4 エンコーディングなどの可変レートに変更される可能性があります。Bluetooth コア システムの目的から、提出されるデータの特徴のみが対象になります。
フレーム化されたデータ トラフィック L2CAP レイヤ サービスは、非同期およびアイソクロナスのユーザー データ向けにフレーム指向のトランスポートを提供します。アプリケーションは、可変サイズ (そのチャネルでネゴシエートした最大サイズが上限) のフレームで L2CAP レイヤ サービスにデータを送信します。また、このフレームは、リモート デバイスの対応するアプリケーションへ同じ形式で配信されます。アプリケーションが追加のフレーム情報を挿入するときの要件はありませんが、必要な場合に挿入することができます (このようなフレームは Bluetooth コア システムからは不可視です)。
接続指向の L2CAP チャネルは、2 台の Bluetooth 対応デバイス間のユニキャスト (ポイントツーポイント) のデータ トランスポートのために作成されることがあります。コネクションレス L2CAP チャネルは、データをブロードキャストするために存在しています。ピコネット トポロジの場合、常にマスター デバイスがブロードキャスト データの発信元であり、スレーブ デバイスは受信側です。ブロードキャストの L2CAP チャネル上のトラフィックは、単一方向です。ユニキャストの L2CAP チャネルは、単一方向の場合と双方向の場合があります。
L2CAP チャネルには関連する QoS 設定があります。この設定で、データのフレームを配信する際の制約が定義されます。この QoS 設定は、データがアイソクロナスのために無効になった後の有効期間が限られていること、特定の期間内にデータが配信されること、データの信頼性が高く、時間がかかってもエラーなしで配信されることなどを示すために使用される場合があります。
L2CAP チャネル マネージャには、適切なベースバンドの論理リンクで L2CAP チャネルのデータ フレームの伝送を調整する役割があります。このとき、同様の特徴を持つ他の L2CAP チャネルで、データ フレームがベースバンドの論理リンク上に多重化される場合もあります。
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フレーム化されないデータ トラフィックたとえば入力ストリームのフレームが含まれるため、またはデータが純粋なストリームのために、フレームでデータを配信する必要がない場合、L2CAP チャネルを使用せずに、ベースバンドの論理リンクを直接使用することができます。
Bluetooth コア システムは、SCO-S または ESCO-S 論理リンクを使用して、アイソクロナスおよび一定のレート (ビット レート、または事前にフレーム化されたデータのフレーム レート) という特徴を持つアプリケーション データの直接伝送をサポートします。論理リンクによって物理チャネルの帯域が予約され、ピコネットのクロックにロックされた一定レートのトランスポートが実現されます。データは、固定サイズのパケットで、また固定間隔で伝送されます。これらのパラメータは、チャネルを確立するときにネゴシエートされます。eSCO リンクによってビット レートの選択肢が増え、エラーの場合に再送信を制限することで信頼性が高くなります。拡張データ レートの操作は eSCO でサポートされていますが、SCO 論理トランスポートではサポートされません。SCO と eSCO の論理トランスポートでは、多重化された論理リンクや Bluetooth コア内の追加レイヤはサポートされません。提出するストリームが一定レート ストリームであるか、または一定レート ストリームと考えられるという条件で、提出された SCO/eSCO ストリーム内の複数ストリームをアプリケーションでレイヤ化できます。
アプリケーションではベースバンドで使用できる論理リンクの中から最適なタイプを選択し、そのリンクを作成して構成し、データ ストリームを伝送し、伝送の完了時にリンクを解放します (通常、C-plane 情報をリモート デバイスの相手側アプリケーションに伝送するために、フレーム化された L2CAP ユニキャスト チャネルも使用されます)。
アプリケーション データがアイソクロナスで可変レートという特徴を持つ場合、L2CAP ユニキャスト チャネルでのみ伝送される可能性があります。この場合、フレーム化データとして扱われます。
トラフィック経路の信頼性Bluetooth 技術は無線通信システムです。不十分な RF 環境では、本質的にシステムの信頼性がないと考える必要があります。この問題に対処するために、各レイヤで複数レベルの保護が用意されています。ベースバンドのパケット ヘッダーでは、受信者がエラーを修正できるように、転送エラー修正 (FEC : Forward Error Correcting) コーディングが使用され、修正後に残ったエラーを検出するために、ヘッダー エラー チェック (HEC : Header Error Check) が使用されます。特定のベースバンド パケット タイプには、ペイロードの FEC が含まれます。さらに、一部のベースバンド パケット タイプには、周期的冗長性エラー チェック (CRC : Cyclic Redundancy Error Check) が含まれます。
ACL 論理トランスポートでは、単純な ARQ プロトコルを操作するために、エラー検出アルゴリズムの結果が使用されます。この場合、受信側のエラー チェック アルゴリズムに合格しないパケットを再送信することで、信頼性が強化されます。パケットの有効期間が切れた場合に、トランスミッタで伝送に失敗したパケットを破棄することで待ち時間の影響を受けるパケットをサポートするように、このスキームを変更することもできます。eSCO リンクでは、このスキームの修正版を使用して、再送信の数を制限することで信頼性を改善しています。
この ARQ スキームの結果として得られる信頼性は、HEC コードと CRC コードのエラー検出機能と同程度しかありません。ほとんどの場合はこれで十分ですが、長いパケット タイプの場合、検出されないエラーの可能性が高くなるため、通常のアプリケーションはサポートできません。特に、転送データが大量のアプリケーションはサポートされません。
L2CAP レイヤには追加レベルのエラー制御があります。このエラー制御は、ベースバンド レイヤでときどき検出されないエラーを検出し、影響があるデータの再送信をリクエストするように設計されています。これによって、通常の Bluetooth アプリケーションに必要なレベルの信頼性が実現します。
ブロードキャスト リンクにはフィードバック ルートがありません。また、ARQ スキームを使用できません (ただし、受信側であれば受信したパケットのエラーを検出できます)。その代わりに、受信側が少なくとも 1 つのコピーを正常に受信できることを期待して、各パケットを数回ずつ送信します。この手法を利用する場合でも、受信が成功するという保証はないため、このリンクは信頼性がないと考えられます。
要約すると、リンクまたはチャネルが信頼できるということは、受信パケットのエラーを検出する機能と、エラーが取り除かれるまで再送信をリクエストする機能が受信側にあることを意味します。エラー検出システムを使用してもエラーの一部が残った (未検出だった) 場合、受信データにエラーが可能性があります。L2CAP チャネルの場合、このようなエラーのレベルは他の通信システムと同程度ですが、論理リンクの場合、残るエラーのレベルはやや高くなります。
受信側がそのシーケンスですべてのパケットを受信しないように、トランスミッタによって送信キューからパケットを削除することができます。この場合、損失したパケットの検出は、L2CAP レイヤに委任されます。
信頼性のないリンクで受信した場合、受信側は受信パケットのエラーを検出できますが、再送信はリクエストできません。受信側が順に受け取ったパケットはエラーがない可能性もありますが、そのシーケンスの全パケットを受信した保証はありません。したがって、このリンクは基本的に信頼性がないと考えられます。このようなリンクには限定的な用法があり、一般的に、その用法は、上位レイヤからのデータが有効な間に連続して反復することに依存しています。
ストリーム リンクには、信頼できるリンクと信頼できないリンク間のどこかに、現在の運用条件に応じて、信頼性の特徴があります。
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トランスポート アーキテクチャ エンティティ
Bluetooth 汎用パケット構造汎用パケット構造には、Bluetooth システムにあるアーキテクチャ レイヤが反映されます。このパケット構造は、通常運用での最適な使用法に合わせて設計されています。
通常、パケットには、トランザクションに必要なレイヤを表すために必要なフィールドのみが含まれます。したがって、照会スキャンの物理チャネル上で単純な照会リクエストを送信しても、論理リンクまたは上位のレイヤが作成されたり必要になることはないため、(物理チャネルと関連付けられた) チャネル アクセス コードでのみ構成されます。ピコネット内の一般的な通信では、すべてのアーキテクチャ レイヤが使用されるため、すべてのフィールドを含むパケットが使用されます。
すべてのパケットには、チャネル アクセス コードが含まれます。チャネル アクセス コードは、特定の物理チャネル上の通信を識別するために使用されます。また、物理的に近い位置にある同じ RF キャリアを偶然使用している、異なる物理チャネル上のパケットを除外または無視するときにも使用されます。
Bluetooth パケット構造内には、物理リンクに関連する情報を表したり、含んだりする直接のフィールドはありません。このような情報は、パケット ヘッダーで伝送される論理トランスポート アドレス (LT_ADDR) に暗示されます。
ほとんどのパケットにはパケット ヘッダーが含まれます。パケット ヘッダーは、物理リンク、論理トランスポート、論理リンクをサポートする物理チャネルで伝送されるパケットに常に含まれます。パケット ヘッダーに含まれる LT_ADDR は、各受信側デバイスで、パケットの宛先が自デバイスかどうかを判断するとき、およびパケットを内部的にルーティングするときに使用されます。
また、パケット ヘッダーには、論理トランスポートごとに操作される LC プロトコルの一部も含まれます (ただし、ACL および SCO の各論理トランスポートで伝送される共有の LC プロトコルを操作する、ACL および SCO の各トランスポートは除外されます)。
EDR パケットには、ペイロード前に保護時間と同期シーケンスがあります。これは、変調スキームで物理レイヤの変更に使用されるフィールドです。
ペイロード ヘッダーは、複数の論理リンクをサポートする論理トランスポート上の全パケットに含まれます。ペイロード ヘッダーには論理リンク ID フィールドが含まれ、ペイロードと、ペイロードの長さを示すフィールドをルーティングするときに使用されます。一部のパケット タイプには、パケットのペイロード後に CRC も含まれます。この CRC によって、受信パケットのほとんどのエラーを検出できます。EDR パケットには CRC の後にトレーラーがあります。
パケットのペイロードは、ユーザー データを伝送するときに使用されます。このデータの解釈は、論理トランスポートと論理リンク ID によって変わります。ACL 論理トランスポートの場合、LMP メッセージと L2CAP 信号が、アプリケーションの一般的なユーザー データと共にパケットのペイロードで伝送されます。SCO および eSCO の各論理トランスポートの場合、ペイロードには論理リンクのユーザー データが含まれます。
物理チャネルBluetooth 無線技術システムで最も下位にあるレイヤは物理チャネルです。さまざまな種類の物理チャネルが定義されています。どの Bluetooth 物理チャネルにも、RF 周波数が時間パラメータと組み合わされ、RF 周波数が空間を考慮して制限されている、という特徴があります。基本および適合の各ピコネット物理チャネルであれば、周波数ホッピングを使用して周波数を定期的に変更することで、干渉や法的な理由による影響を軽減できます。
2 台の Bluetooth 対応デバイスが通信するとき、共有の物理チャネルを使用します。この場合、各デバイスのトランシーバは同時に同じ RF 周波数に調整する必要があります。また、RF 周波数を相互の公称的な範囲内に収める必要があります。
たとえば、RF キャリア数が制限され、多数の Bluetooth 対応デバイスが同じ空間および時間の領域内で独立して操作されることがある場合、2 台の独立した Bluetooth 対応デバイスが同じ RF キャリアに周波数が合わされる可能性が高くなります。この結果、物理チャネルの衝突が発生します。このような衝突による悪影響を軽減するために、物理チャネル上の各伝送は、その物理チャネルに調整されたデバイスが相関コードとして使用するアクセス コードから始めます。このチャネル アクセス コードは、物理チャネルのプロパティです。アクセス コードは、常に各伝送パケットの始めにあります。
Bluetooth の物理チャネルは 4 つ定義されています。それぞれが異なる用途に合わせて最適化され、使用されています。この物理チャネルのうち 2 つ (基本ピコネット チャネルと適合ピコネット チャネル) は、接続デバイス間の通信に使用され、特定のピコネットと関連付けられます。残りの物理チャネルは、Bluetooth 対応デバイスの検索に使用されるチャネル (照会スキャン チャネル) と Bluetooth 対応デバイスの接続に使用されるチャネル (ページ スキャン チャネル) です。
1 台の Bluetooth 対応デバイスは、同時に 1 つの物理チャネルしか使用できません。デバイスが複数の同時操作をサポートするには、チャネル間で時間分割多重化を利用する必要があります。この場合、Bluetooth 対応デバイスは、複数のピコネットで同時に操作しているように見え、また発見可能、接続可能であるようにも見えます。
Bluetooth デバイスを物理チャネルのタイミング、周波数、アクセス コードに同期している場合は常に、このチャネルに「接続している」と見なされます (そのチャネル上でアクティブに通信しているかどうかは関係ありません)。Bluetooth 仕様では、1 台のデバイスは常に 1 つの物理チャネルにしか接続できないと想定しています。高度なデバイスであれば、複数の物理チャネルへ同時に接続する機能を備える可能性もありますが、Bluetooth 仕様ではその可能性を想定していません。
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基本ピコネット チャネル
概要基本ピコネット チャネルは、通常の操作で接続しているデバイス間の通信に使用されます。
特徴基本ピコネット チャネルの特徴は、RF チャネル間の擬似ランダム シーケンスのホッピングです。ホッピング シーケンスはこのピコネットに固有のもので、マスターの Bluetooth 対応デバイスのアドレスによって決まります。ホッピング シーケンスのフェーズは、マスターの Bluetooth クロックによって決まります。このピコネットに参加するすべての Bluetooth 対応デバイスは、チャネルに時間とホップが同期されています。
チャネルは、RF ホップ周波数に対応する個々のスロットに分割されます。連続するホップでも、異なる RF ホップ周波数に対応します。時間スロットには、ピコネット マスターの Bluetooth クロックに従って番号が付けられます。ピコネットに参加する Bluetooth デバイスによって、スロットの境界から開始されるように調整され、パケットが伝送されます。各パケットはチャネルのアクセス コードから始まります。このアクセス コードは、ピコネットの Bluetooth デバイスのアドレスから派生します。
基本ピコネット チャネルでは、マスターがチャネルへのアクセスを制御します。マスターは、偶数の時間スロットでのみ伝送を開始します。マスターが伝送するパケットは、スロットの開始に合わされ、ピコネットのタイミングを定義します。パケットの種類によっては、マスターが伝送するパケットで最大 5 つの時間スロットが占有されることがあります。
個々のマスターの伝送は、論理トランスポートの 1 つで情報を伝送するパケットです。スレーブ デバイスは、応答として物理チャネル上で伝送することができます。応答の特徴は、宛先の論理トランスポートによって定義されます。
たとえば、非同期接続指向の論理トランスポートでは、宛先のスレーブ デバイスは、同じ論理トランスポートの情報を含むパケットを伝送することで応答します。この論理トランスポートは、通常、隣の (奇数の) スロットの開始に公称的に合わされます。このとき、パケットの種類によっては、1 つのパケットで最大 5 つの時間スロットが占有されることがあります。ブロードキャストの論理トランスポートでは、スレーブは応答できません。
基本ピコネットの物理チャネル固有の特徴は、ビーコン列を伝送するときに、いくつかの予約済みスロットを使用することです。ビーコン列は、ピコネットの物理チャネルに接続するスレーブを、パーク状態にする場合にのみ使用されます。この場合、マスターは予約済みのビーコン列スロットでパケットを伝送します (これらのパケットは、スレーブがピコネットの物理チャネルに再同期するときに使用されます。)。各スロットで開始される伝送がある場合、マスターは、どの論理トランスポートからのパケットでも、これらのスロットに伝送することができます。パーク スレーブ ブロードキャスト (PSB : Parked Slave Broadcast) の論理トランスポートから伝送される情報がある場合、ビーコン列のスロットで伝送され、他の論理トランスポートよりも優先度が高くなります。
トポロジ基本ピコネット チャネルは、任意の数の Bluetooth 対応デバイスに共有され、ピコネットのマスター デバイスで使用できるリソースによってのみ制限されます。ピコネットのマスターは 1 台のデバイスのみで、他のデバイスはすべてピコネットのスレーブです。すべての通信は、マスター デバイスとスレーブ デバイス間で行われます。ピコネット チャネルでは、スレーブ デバイス間で直接通信されることはありません。
ただし、ピコネット内でサポートできる論理トランスポートの数には制限があります。つまり、チャネルを共有する Bluetooth 対応デバイスの数に理論上の制限はありませんが、マスターとデータを交換するときにアクティブに関与できるデバイスの数には制限があります。
サポートされるレイヤ基本ピコネット チャネルでは、一般的な目的の通信に使用する、複数の物理リンク、論理トランスポート、論理リンク、L2CAP チャネルをサポートしています。
適合ピコネット チャネル
概要適合ピコネット チャネルは、2 つの点で基本ピコネット チャネルと異なります。第 1 に、スレーブが伝送する周波数は、先行するマスターの伝送周波数と同じです。つまり、マスターと後続のスレーブ パケットの間で、周波数は再計算されません。適合ピコネット チャネルが基本ピコネット チャネルと異なる第 2 の点は、完全な 79 周波数帯よりも少ない周波数帯に基づく適合タイプにできることです。「未使用」と印を付けることで、ホッピング パターンから複数の周波数を除外することができます。79 周波数帯の残りは含まれます。この 2 つのシーケンスは、基本の擬似ランダム ホッピング シーケンスで未使用の周波数が選択された場合は常に、使用済みセットから選択された代替の周波数で置換される、という点以外は同じです。
適合ピコネット チャネルでは、基本ピコネット チャネルと同じタイミングとアクセス コードが使用されるため、2 つのチャネルが同時に発生することがよくあります。これは意図的な利点です。というのも、基本ピコネット チャネルまたは適合ピコネット チャネルのスレーブは、マスターと同期するように調整できるためです。
適合ピコネット物理チャネルのトポロジとサポートされるレイヤは、基本ピコネット物理チャネルと同じです。
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照会スキャン チャネル
概要デバイスを発見するときに、照会スキャン チャネルが使用されます。発見可能なデバイスは、照会スキャン チャネル上の照会リクエストを傍受し、そのリクエストに対して応答を送信します。あるデバイスが他のデバイスを発見する場合、擬似ランダム形式で、可能な照会スキャン チャネルの周波数全体を反復処理 (ホップ) し、各周波数で照会リクエストを送信し、応答を傍受します。
特徴照会スキャン チャネルでは、より低速なホッピング パターンに従ってアクセス コードを使用することで、異なる物理チャネルを使用する 2 台のデバイスが不定期に占有する同じ無線周波数を区別できます。
照会スキャン チャネルで使用されるアクセス コードは、すべての Bluetooth 対応デバイスが共有する予約済みの照会アクセス コード群から選択されます。一般的な照会には 1 つのアクセス コードが使用され、追加の複数アクセス コードが限定的な照会のために予約されます。各デバイスには、異なる複数の照会スキャン チャネルへのアクセス権があります。このような全チャネルは、同じホッピング パターンを共有しているため、複数のアクセス コードを同時に相関させる機能がある場合、複数の照会スキャン チャネルを 1 つのデバイスで同時に占有することができます。
照会スキャン チャネルのいずれかを使用するデバイスは、別の Bluetooth 対応デバイスからこのチャネル上で照会メッセージを受信するまで、パッシブ モードのままです。これは適切な照会アクセス コードによって識別されます。照会スキャンを実行するデバイスは、照会の応答手順に従って、照会側デバイスへ応答を返します。
あるデバイスが他の Bluetooth 対応デバイスを発見するには、そのデバイスの照会スキャン チャネルを使用して、照会リクエストを送信します。発見するデバイスの情報は事前に持っていないため、照会スキャン チャネルの正確な特徴はわかりません。
デバイスは、照会スキャン チャネルには少ない数のホップ周波数と低速なレートのホッピングがある点を利用します。照会側デバイスは、照会スキャンのホップ周波数ごとに照会リクエストを伝送し、照会の応答を傍受します。この処理はより高速なレートで実行されるため、照会側デバイスは、適度に短い期間ですべての照会スキャン周波数を網羅できます。
トポロジ照会側デバイスと発見可能デバイスは、照会機能を実現するために、単純なパケット交換を使用します。このトランザクション時に構成されるトポロジは単純であり、一時的なポイントツーポイントの接続です。
サポートされるレイヤ照会側デバイスと発見可能デバイス間でパケットを交換するときに、一時的な物理リンクが両デバイス間に存在すると考えることもできます。ただし、物理的な表示はなく、デバイス間の短いトランザクションによって暗示されるだけなので、この概念は重要ではありません。この他に、サポートされるアーキテクチャ レイヤは考慮されていません。
ページ スキャン チャネル
概要接続可能デバイス (接続を受け入れる準備ができているデバイス) では、ページ スキャン チャネルの取得が実行されます。接続可能デバイスは、ページ スキャン チャネル上でページ リクエストを傍受し、そのデバイスとの間で交換シーケンスを開始します。あるデバイスが他のデバイスと接続する場合、擬似ランダム形式で、すべてのページ スキャン チャネルの周波数を反復処理 (ホップ) し、各周波数でページ リクエストを送信し、応答を傍受します。
特徴ページ スキャン チャネルは、スキャン側デバイスの Bluetooth デバイスのアドレスから派生したアクセス コードを使用して、チャネル上の通信を識別します。ページ スキャン チャネルは、基本および適合の各ピコネット チャネルのホッピング レートよりも低速のホッピング レートを使用します。ホップ選択アルゴリズムでは、スキャン側デバイスの Bluetooth デバイスのクロックを入力に使用します。
ページ スキャン チャネルを使用するデバイスは、別の Bluetooth 対応デバイスからページ リクエストを受信するまで、パッシブ モードのままです。これはページ スキャン チャネルのアクセス コードによって識別されます。次に、2 台のデバイスはページの手順に従って接続を確立します。2 台のデバイスは、ページの手順を正常に終了した後に、ページング デバイスをマスターとして持つという特徴がある基本ピコネット チャネルに切り替わります。
他の Bluetooth 対応デバイスに接続するには、対象デバイスのページ スキャン チャネルを使用して、ページ リクエストを送信します。ページング デバイスに対象デバイスのページ スキャン チャネルのフェーズに関する情報がない場合、対象デバイスの現在のホップ周波数もわかりません。ページング デバイスは、ページ スキャンのホップ周波数ごとにページ リクエストを伝送し、ページの応答を傍受します。この処理はより高速なホップ レートで実行されるため、ページング デバイスは、適度に短い期間ですべてのページ スキャン周波数を網羅できます。
ページング デバイスは、対象デバイスの Bluetooth クロック (2 台のデバイス間で事前の照会トランザクション時に示されるか、そのデバイスが含まれるピコネットへ以前に関与した結果として示されます) について何らかの情報を保持している場合があります。この場合、対象デバイスのページ スキャン チャネルのフェーズを予測できます。この情報を使用すると、ページングの同期やページ スキャン プロセスを最適化して、接続確立の速度を上げることができます。
トポロジページング デバイスと接続可能デバイスは、ページング機能を実現するために、単純なパケット交換を使用します。このトランザクション時に構成されるトポロジは単純であり、一時的なポイントツーポイントの接続です。
サポートされるレイヤページング デバイスと接続可能デバイス間でパケットを交換するときに、一時的な物理リンクが両デバイス間に存在すると考えることもできます。ただし、物理的な表示はなく、デバイス間の短いトランザクションによって暗示されるだけなので、この概念は重要ではありません。この他に、サポートされるアーキテクチャ レイヤは考慮されていません。
物理リンク物理リンクとは、Bluetooth 対応デバイス間のベースバンド接続のことです。物理リンクは、常に単一の物理チャネルと関連付けられます (ただし、物理チャネルは複数の物理リンクをサポートする場合があります)。
Bluetooth 技術システム内で、物理リンクは、伝送パケットの構造内で直接的には表現できない仮想概念です。アクセス コード パケット フィールドは、マスター Bluetooth デバイスのクロックとアドレスと共に、物理チャネルを識別するために使用されます。ただし、物理リンクを直接識別する後続部分のパケットはありません。その代わりに、各論理トランスポートは 1 つの物理リンクでのみ受信されるため、論理トランスポートと関連付けることで物理リンクを識別できます。
一部の物理リンク タイプには、変更できるプロパティがあります。たとえば、リンクの送信電力です。他の物理リンク タイプにはこのようなプロパティはありません。変更できるプロパティを持つ物理リンクの場合、そのプロパティに合わせて LM プロトコルが使用されます。LM プロトコルは、(論理リンクによって) 上位レイヤでサポートされるため、LM シグナリングを伝送する論理リンクによる暗示によって適切な物理リンクが識別されます。
伝送が複数の異なる物理リンク上のブロードキャストの場合、すべての物理リンクに適した伝送パラメータが選択されます。
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基本および適合の各ピコネット物理チャネルがサポートするリンク
基本および適合の各ピコネット物理チャネルは、アクティブ モードまたはパーク モードの物理リンクをサポートします。物理リンクは、マスターとスレーブ間のポイントツーポイントのリンクです。物理リンクは、ピコネット内でスレーブが同期している場合は常に存在します。
アクティブな物理リンクマスター デバイスとスレーブ デバイス間の物理リンクがアクティブになるのは、デフォルトの ACL 論理トランスポートがデバイス間に存在する場合です。アクティブな物理リンク自体には直接的に識別するものがありませんが、1 対 1 の対応関係があるデフォルトの ACL 論理トランスポート ID と関連付けることで識別されます。
アクティブな物理リンクには、双方向の無線送信電力の関連プロパティがあります。スレーブ デバイスからマスター デバイス宛ての伝送は、常にアクティブな物理リンク上で行われます。また、スレーブからマスター方向で、このリンクのプロパティである送信電力が使用されます。マスターからの伝送は、単一のアクティブな物理リンク上 (特定のスレーブ宛ての場合)、または複数の物理リンク上 (ピコネット内のスレーブ グループ宛ての場合) で行われます。ポイントツーポイントの伝送の場合、マスターは対象の物理リンクに適した送信電力を使用します (ポイントツーマルチポイントの伝送の場合、マスターは宛先のデバイス群に適した送信電力を使用します)。
アクティブな物理リンクは、ホールド モードまたはスニッフ モードに切り替わることがあります。このようにモードが切り替わると、物理リンクがアクティブ モードでトラフィックを保持できる期間が変わります。定義済みのスケジュール特性を持つ論理トランスポートは、ホールド モードやスニッフ モードによる影響を受けません。そのため、定義済みのスケジュール動作に従って、アクティブ モードが継続します。デフォルトの ACL 論理トランスポートや、スケジュール特性が定義されていない他のリンクは、アクティブな物理リンクのモードを前提としています。
パーク モードの物理リンクマスター デバイスとスレーブ デバイス間の物理リンクがパーク モードになるのは、スレーブがピコネット内で同期した状態でも、デフォルトの ACL 論理トランスポートがない場合です。このようなスレーブは、パーク状態にあると呼ばれることもあります。ピコネットの物理チャネルに接続したすべてのパーク モードのスレーブと、通常の同期を実現するために、ビーコン列が使用されます。パーク スレーブ ブロードキャスト (PSB) の論理トランスポートによって、LMP シグナリングのサブセットおよびブロードキャストの L2CAP と、パーク スレーブとの通信が可能になります。PSB 論理トランスポートは、ビーコン列と密接に関連付けられます。
パーク手順を使用して、スレーブはパーク状態になります (アクティブなリンクはパーク モードのリンクに変更されます)。マスターは、物理リンクにサポートされている、ユーザー作成の論理トランスポートがあるスレーブをパーク状態にすることはできません。まずこのような論理トランスポートが削除され、その論理トランスポートに構築された L2CAP チャネルも削除されます。ブロードキャストの論理トランスポートとデフォルトの ACL 論理トランスポートは、ユーザーが作成したとは見なされないため、明示的には削除されません。アクティブなリンクがパーク モードのリンクで置換されると、デフォルトの ACL 論理トランスポートは暗黙的に削除されます。サポートされる論理リンクと L2CAP チャネルはそのまま存在しますが、停止されます。アクティブなリンクが存在しない場合、停止したリンクや L2CAP チャネルでは、シグナリングやデータを伝送できません。
パーク スレーブは、パーク解除手順によってアクティブになります。この手順は、アクセス ウィンドウでスレーブによって要求され、マスターによって開始されます。パーク解除手順の後に、パーク モードの物理リンクはアクティブな物理リンクに変更され、デフォルトの ACL 論理トランスポートは再作成されます。最新のパーク手順で停止された L2CAP チャネルは、新しいデフォルトの ACL 論理トランスポートと関連付けられ、改めてアクティブになります。
パーク モードのリンクでは、無線の電力制御はサポートされません。これは、スレーブで受信した信号強度、またはマスターがスレーブから受信した信号強度に使用できる、パーク スレーブからピコネットのマスターへのフィードバック パスがないためです。パーク モードのリンクでは、公称電力で伝送が実行されます。
パーク モードのリンクでは、関連付けられたアクティブなリンクと同じ物理チャネルが使用されます。マスターは、基本ピコネット物理チャネルを使用するパーク スレーブと、適合ピコネット物理チャネルを使用するパーク スレーブを含むピコネットを管理する場合、各物理チャネルにパーク スレーブのブロードキャスト論理トランスポート (および関連トランスポート) を作成する必要があります。
パーク スレーブは、このパーク スレーブのブロードキャスト論理トランスポートの非アクティブ期間を使用して、電力を節約することができます。また、パーク モードにあるピコネットとは関係がない他の物理チャネルで処理を実行することもできます。
スキャンを実行する物理チャネルがサポートするリンク
照会スキャン チャネルとページ スキャン チャネルの場合、比較的短い間、物理リンクが存在します。また、どのような方法でも制御や変更を行うことはできません。このような種類の物理リンクについて、これ以上詳細には説明しません。
論理リンクと論理トランスポートさまざまなアプリケーション データの伝送要件をサポートするために、多様な論理リンクが使用できます。各論理リンクは、複数の特徴を持つ 1 つの論理トランスポートと関連付けられます。たとえば、この特徴には、フロー制御、受領/反復メカニズム、シーケンス番号設定、スケジュール動作などがあります。論理トランスポートでは、さまざまな種類の論理リンクを伝送できます (論理トランスポートの種類によって変わります)。Bluetooth バージョン 1.1 の論理リンクの一部では、同じ論理トランスポートに多重化されることがあります。論理トランスポートは、基本または適合の各ピコネット物理チャネル上のアクティブな物理リンクによって伝送されます。
論理トランスポートの ID とリアルタイムの (リンク制御) シグナリングはパケット ヘッダーに含まれ、論理リンクによっては、ID がペイロード ヘッダーに含まれることもあります。単一のスロット応答時間を必要としない制御シグナリングは、LMP プロトコルを使用して実行されます。
以下の表に、論理トランスポートの全種類、サポートされる論理リンクの全種類 (サポート可能な物理リンクと物理チャネルの種類)、論理トランスポートの用途に関する簡単な説明を記載します。
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論理トランスポート (Logical Transport) |
リンク サポート |
サポートするリンク/チャネル |
概要 |
| 非同期接続指向 (ACL) |
制御 (LMP) ACL-C ユーザー (L2CAP) ACL-U |
アクティブな物理リンク、基本物理チャネル、または適物理チャネル |
信頼性があるまたは期限が決まっている、双方向、ポイントツーポイント。 |
同期接続指向 (SCO) |
ストリーム (非フレーム化) SCO-S |
アクティブな物理リンク、基本物理チャネル、または適物理チャネル |
双方向、対称的、ポイントツーポイント、AV チャネル。64Kb/s の一定レート データに使用されます。 |
拡張同期接続指向 (eSCO) |
ストリーム (非フレーム化) eSCO-S |
アクティブな物理リンク、基本物理チャネル、または適物理チャネル |
双方向、同期または非同期、ポイントツーポイント、一般的な通常データ、制限された再送信。マスターの Bluetooth クロックに同期された一定レートのデータに使用されます。 |
アクティブ スレーブ ブロードキャスト (ASB) |
ユーザー (L2CAP) ASB-U |
アクティブな物理リンク、基本物理チャネル、または適物理チャネル。 |
信頼性がない、物理チャネルと同期された任意のデバイスに対する単一方向のブロードキャスト。ブロードキャストの L2CAP グループに使用されます。 |
| パーク スレーブ ブロードキャスト (PSB) |
制御 (LMP) PSB- C、ユーザー (L2CAP) PSB-U |
パーク モードの物理リンク、基本物理チャネル、または適物理チャネル。 |
信頼性がない、すべてのピコネット デバイスに対する単一方向のブロードキャスト。パーク状態のデバイスに対する LMP と L2CAP トラフィック、およびパーク状態のデバイスからのアクセス リクエストに使用されます。 |
論理リンクと論理トランスポートに付けられる名前は、Bluetooth バージョン 1.1 で使用される名前の一部を反映しています。これは、ある程度なじみがあり、継続性を維持した名前にするためです。ただし、以下に示すような、首尾一貫したスキームは反映していません。
各リンク タイプの分類は、3 つのカテゴリ内の選択手順に続きます。
キャスティング最初のカテゴリは、キャスティングです。ユニキャストまたはブロードキャストという種類があります。Bluetooth バージョン 1.2 で定義されたマルチキャスト リンクはありません。
- ユニキャスト リンク。ユニキャスト リンクは、2 つのエンドポイント間にのみ存在します。ユニキャスト リンクではどちらの方向でもトラフィックが送信されます。すべてのユニキャスト リンクは接続指向です。つまり、リンクが使用される前に接続手順が実行されます。デフォルトの ACL リンクの場合、接続手順は、臨時のピコネットを構築するときに使用される一般的なページング手順に含まれる暗黙的な手順です。
- ブロードキャスト リンク。ブロードキャスト リンクは、1 台の発信元デバイスと、0 台以上の受信側デバイス間に存在します。トラフィックは単一方向です。つまり、発信元デバイスから受信側デバイスの方向でのみ送信されます。ブロードキャスト リンクはコネクションレスです。言い換えると、ブロードキャスト リンクを作成する手順はなく、データはいつでもブロードキャスト リンク上で送信できます。ブロードキャスト リンクは信頼性がないため、データが受信される保証はありません。
スケジュール設定と受領スキーム
第 2 のカテゴリは、リンクのスケジュール設定と受領スキームに関連し、リンクがサポートするトラフィックの種類を暗示します。同期、アイソクロナス、または非同期という種類があります。Bluetooth バージョン 1.2 では特定のアイソクロナス リンクは定義されていませんが、デフォルトの ACL リンクをアイソクロナス形式で操作するように構成できます。
- 同期リンク。同期リンクによって、Bluetooth ピコネットのクロックを伝送データと関連付けることができます。この場合、物理チャネル上で通常のスロットが予約され、その通常の間隔で固定サイズのパケットが伝送されます。このようなリンクは、一定レートのアイソクロナス データに適しています。
- 非同期リンク。非同期リンクによって、時間ベースの特徴がないデータを伝送することができます。通常、データは正常に受信されるまで再送信されることが予想されます。また、受信後のいつでも、各データ エンティティを処理できます。(データ エンティティの順序が保存されている場合) ストリームの前後のエンティティが受信した時間を参照する必要はありません。
- アイソクロナス リンク。アイソクロナス リンクによって、時間ベースの特徴があるデータを伝送することができます。データが受信されるか、期限切れになるまで、データを再送信できます。このリンク上のデータ レートは、一定である必要はありません (この点が同期リンクとの主な違いです)。
データのクラス
最後のカテゴリは、リンクで伝送されるデータのクラスに関連します。制御 (LMP) データまたはユーザー データという種類があります。ユーザー データ カテゴリは、L2CAP (またはフレーム化) データとストリーム (非フレーム化) データに細分化されます。
- 制御リンク。制御リンクは、2 つのリンク マネージャ間で LMP メッセージを伝送するときにのみ使用されます。制御リンクは、ベースバンド レイヤより上位からは見えません。アプリケーションではインスタンス化、構成、解放を直接実行できないため、暗黙的にこのような効果がある接続サービスおよび接続解除サービスが利用されます。制御リンクは常に、同等の L2CAP リンクと共に、ACL 論理トランスポート上で多重化されます。ARQ スキームを定義する規則に従って、制御リンクのトラフィックは常に L2CAP リンク トラフィックよりも優先されます。
- L2CAP リンク。L2CAP リンクは、L2CAP PDU を伝送するときに使用されます。L2CAP PDU は、L2CAP シグナリング チャネル (デフォルトの ACL-U 論理リンク上のみ)、またはユーザーがインスタンス化した L2CAP チャネルに送信されたフレーム化ユーザー データを伝送します。ベースバンドに送信される L2CAP フレームは、使用できるベースバンド パケットよりもサイズが大きくなる可能性があります。複数の断片でフレームが受信側に伝送される場合、LLID フィールドに組み込まれたリンク制御プロトコルには、フレーム開始とフレーム継続のセマンティクスが保存されます。
- ストリーム リンク。ストリーム リンクは、データ配信時に保存が必要な固有のフレームがない、ユーザー データを伝送するときに使用されます。損失データがある場合、受信側でパディングされます。
非同期接続指向 (ACL)非同期接続指向 (ACL) の論理トランスポートは、LMP および L2CAP の制御シグナリングと、ベスト エフォートの非同期ユーザー データを伝送するときに使用されます。ACL 論理トランスポートでは、単純なチャネルの信頼性を実現するために、単純な 1 ビットの ARQN/SEQN スキームが使用されます。ピコネット内のアクティブな全スレーブ デバイスには、そのピコネットのマスターに対して 1 つの ACL 論理トランスポートがあり、デフォルトの ACL と呼ばれます。
デフォルトの ACL は、デバイスがピコネットに参加したときに (基本ピコネット物理チャネルに接続したとき)、マスターとスレーブ間に作成されます。このデフォルトの ACL には、ピコネットのマスターから論理トランスポート アドレス (LT_ADDR) が割り当てられます。この LT_ADDR は、必要に応じて (または、実質的に同じ目的で、ピコネットのアクティブなメンバー ID として)、アクティブな物理リンクを識別するときにも使用されます。
デフォルトの ACL の LT_ADDR は、同じマスターとデバイス間の同期接続指向の論理トランスポートに再使用されます (これは、古いバージョンの Bluetooth 仕様との互換性のためです)。したがって、LT_ADDR だけでは、デフォルトの ACL を識別するには不十分です。ただし、ACL で使用されるパケット タイプは、同期接続指向の論理トランスポートで使用されるパケット タイプとは異なります。そのため、ACL 論理トランスポートは、パケット ヘッダーの LT_ADDR フィールドとパケット タイプ フィールドを組み合わせて識別できます。
デフォルトの ACL は、パケットの期限切れ後に自動的にパケットを消去するように構成することで、アイソクロナス データの伝送に使用できます。
デフォルトの ACL がアクティブな物理リンクから削除された場合、マスターとスレーブ間に存在する他のすべての論理トランスポートも削除されます。ピコネットの物理チャネルとの同期が予想外に失われた場合、その物理リンク、すべての論理トランスポート、論理リンクは、同期の損失が検出された時点で消滅します。
デバイスは、このデフォルトの ACL (および、暗黙的に、アクティブな物理リンクも) を削除する一方で、ピコネットに対する同期を維持することもできます。この手順はパークと呼ばれ、ピコネットに同期しながらアクティブな物理リンクがないデバイスは、そのピコネットでパーク モードです。
デバイスがパーク モードに移行すると、デフォルトの ACL 論理トランスポートで伝送されるデフォルトの ACL 論理リンクは存在しますが、停止状態になります。停止した論理リンクでデータを転送することはできません。デバイスがパーク モードからアクティブ モードに移行すると、新しいデフォルトの ACL 論理トランスポートが作成され (この場合、以前とは異なる LT_ADDR になる可能性があります)、停止した論理リンクがこのデフォルトの ACL にアタッチされ、改めてアクティブになります。
同期接続指向 (SCO)同期接続指向 (SCO) の論理トランスポートは、マスターと特定スレーブ間の、対称的なポイントツーポイントのチャネルです。SCO 論理トランスポートは、物理チャネル上にスロットを予約するため、マスターとスレーブ間の回路交換式の接続と考えることもできます。SCO 論理トランスポートでは、ピコネットのクロックと同期した 64 kb/s の情報を伝送します。通常、この情報はエンコードされた音声ストリームです。SCO 構成には、堅牢性、遅延、帯域消費のバランスをとった 3 種類があります。
各 SCO-S 論理リンクは単一の SCO 論理トランスポートからサポートされます。この論理トランスポートには、デバイス間のデフォルトの ACL 論理トランスポートと同じ LT_ADDR が割り当てられます。したがって、LT_ADDR フィールドだけでは、受信したパケットの宛先を識別できません。SCO リンクでは予約済みスロットが使用されるため、デバイスでは、LT_ADDR、スロット番号 (物理チャネルのプロパティ)、パケット タイプを組み合わせて、SCO リンク上の伝送が識別されます。
SCO 論理トランスポートにデフォルトの ACL の LT_ADDR を再利用するのは、Bluetooth バージョン 1.1 仕様の古い動作に対応するためです。このような古いバージョンの Bluetooth 仕様では、LT_ADDR (当時はアクティブ メンバー アドレスと呼ばれていました) を使用して、各伝送と関連付けられたピコネット メンバーを識別します。複数の論理リンクを有効にする場合、この方法は簡単に拡張できないため、このフィールドの用途は新しい機能を使用するために再定義されました。ただし、一部の Bluetooth バージョン 1.1 機能は、より正式に記述されたアーキテクチャには適合しません。
スロットは SCO 用に予約されていませんが、優先度が高い別のチャネルからのトラフィックによって予約済みスロットを使用することはできます。このような処理が必要なのは、QoS を確保した場合、または物理チャネルの帯域幅が SCO で完全に占有されているときにデフォルトの ACL 上で LMP シグナリングを送信する場合です。SCO で異なるパケット タイプを ACL に伝送する場合、SCO トラフィックを識別するために、(スロット番号と LT_ADDR の他に) パケット タイプが使用されます。Bluetooth コア仕様では、SCO リンク上で伝送されるその他のアーキテクチャ レイヤは定義されていません。64 kb/s ストリームの伝送には、標準形式がいくつか定義されています。また、アプリケーションにストリームのエンコーディングを解釈する役割がある場合、非定形のストリームも許可されています。
3.5.6 拡張同期接続指向 (eSCO) 拡張同期接続指向 (eSCO) の論理トランスポートは、マスターと特定スレーブ間の、非同期リンク、またはポイントツーポイントの非同期リンクです。eSCO は、物理チャネル上にスロットを予約するため、マスターとスレーブ間の回路交換式の接続と考えることもできます。eSCO リンクは、標準の SCO リンクにいくつかの拡張を追加しています。eSCO リンクには、複数のパケット タイプをより柔軟に組み合わせる、パケットのデータ コンテンツを選択できる、スロットの周期を選択できる、という特徴があります。また、同期ビット レートの範囲をサポートできます。
eSCO リンクでは、パケットの再送信を制限できます (再送信がない SCO リンクとは異なります)。このような再送信が必要な場合、予約済みスロットの後続スロットで実行されます。それ以外の場合、他のトラフィックのためにスロットを使用できます。
各 eSCO-S 論理リンクは、単一の eSCO 論理トランスポートによってサポートされます。この論理トランスポートは、eSCO の有効期間にピコネット内で固有の LT_ADDR によって決まります。eSCO-S リンクは、LM シグナリングを使用して作成され、SCO-S リンクと同様のスケジュール設定規則に従います。
Bluetooth コア仕様では、eSCO-S リンク上で伝送されるその他のアーキテクチャ レイヤは定義されていません。その代わりに、必要とする目的にかかわらず、アプリケーションでデータ ストリームを使用できます。このとき、伝送されるデータに適したストリームの伝送特性に従います。
先頭へ
アクティブ スレーブ ブロードキャスト (ASB : Active Slave Broadcast)アクティブ スレーブ ブロードキャストの論理トランスポートは、L2CAP ユーザー トラフィックを、ASB が使用する物理チャネルに接続しているピコネット内の、全デバイスに伝送するときに使用されます。確認応答プロトコルはないため、トラフィックはピコネットのマスターからスレーブへの単一方向です。ASB チャネルは、L2CAP グループ トラフィック (バージョン 1.1 仕様のなごり) に使用できます。ただし、L2CAP 接続指向のチャネル、L2CAP 制御シグナリング、または LMP 制御シグナリングには使用されません。
ASB 論理トランスポートには確認応答がないため、本質的に信頼性がありません。信頼性を改善するために、各パケットは複数回伝送されます。スレーブ デバイスでは、再送信のフィルタリング処理を補助するために、同一のシーケンス番号が使用されます。
ASB 論理トランスポートは、予約済みの LT_ADDR によって識別されます (予約済みの LT_ADDR アドレスは、PSB 論理トランスポートからも使用されます)。アクティブなスレーブは、両方の論理トランスポートでトラフィックを受信しますが、どちらの論理トランスポートかは簡単に区別できません。ASB 論理トランスポートでは LMP トラフィックを伝送しないため、アクティブなスレーブは、ASB 論理トランスポートの LMP 論理リンク上で受信したパケットを無視できます。ただし、PSB 論理トランスポート上で伝送される L2CAP トラフィックも、ASB 論理トランスポートでアクティブなスレーブによって受信され、ASB トランスポートで伝送される L2CAP トラフィックとは区別できません。
ピコネットが存在する場合は常に、ASB が暗黙的に作成されます。また、ピコネット内に存在する基本と適合の各ピコネット物理チャネルに関連付けられた ASB が常に 1 つあります。ほとんどの場合、基本と適合の各ピコネット物理チャネルは同時に存在するため、スレーブ デバイスは、パケットの伝送に使用されている ASB チャネルを区別できません。そのため、ASB チャネル全般の信頼性が低くなります (それでも、おそらく一般的なパケット損失ほど信頼性は低くありません)。
マスター デバイスは、可能な 2 つの ASB のうち 1 つのみを使用できます (基本と適合の各ピコネット物理チャネルがある場合)。適度な回数の再送信と同様に、同じ ASB チャネルの両グループのスレーブを宛先にすることができます。
ASB チャネルは、LMP または L2CAP の各制御信号を伝送するときには使用されません。
パーク スレーブ ブロードキャスト (PSB)パーク スレーブ ブロードキャストの論理トランスポートは、マスターとパーク スレーブ (デフォルトの ACL 論理トランスポートを停止しているスレーブ) 間の通信に使用されます。パーク スレーブのブロードキャスト リンクは、ピコネットのマスターとパーク スレーブに存在する唯一の論理トランスポートです。
PSB 論理トランスポートは、複数のフェーズで構成され、各フェーズの目的が異なるため、他の論理トランスポートよりも複雑です。フェーズには、制御情報フェーズ (LMP 論理リンクの伝送に使用)、ユーザー情報フェーズ (L2CAP 論理リンクの伝送に使用)、アクセス フェーズ (ベースバンド シグナリングの伝送) があります。制御情報フェーズとブロードキャスト情報フェーズは、一般的に相互排他的です。単一のビーコン間隔でサポートできるのはどちらか 1 つののみです (コントローラのユーザー情報フェーズがない場合でも、パーク スレーブが再同期できるように、マスターはビーコン スロットでパケットを伝送する必要があります)。通常、制御情報メッセージでキャンセルされない限り、アクセス フェーズがあります。
制御情報フェーズは、PSB トランスポート属性の変更、ビーコン列属性の変更、またはピコネットのパーク スレーブをアクティブにするリクエスト (パーク解除と呼ばれます) を含む情報を、マスターがパーク スレーブに送信するときに使用されます。この制御情報は、LMP 論理リンク上の LMP メッセージで伝送されます (また、制御情報フェーズは、ユーザー情報に複数のベースバンド パケットが必要なユーザー情報フェーズの場合にも存在します)。
制御情報フェーズのパケットは、常に物理チャネルのビーコン列スロットで伝送され、その他のスロットでは伝送できません。制御情報は単一の DM1 パケットを占有し、単一のビーコン間隔内の各ビーコン列スロットで繰り返されます (制御情報がない場合、ビーコン スロットを使用するユーザー情報フェーズもない可能性があります。いずれのフェーズも使用されない場合、ビーコン スロットは他の論理トランスポート トラフィックまたは NULL パケットに使用されます)。
ユーザー情報フェーズは、すべてのピコネットのスレーブ宛てに L2CAP パケットをマスターが送信するときに使用されます。ユーザー情報は 1 つまたは複数のベースバンド パケットを占有する可能性があります。ユーザー情報が単一のパケットを占有する場合、ユーザー情報パケットは、ピコネット チャネルの各ビーコン列スロットで繰り返されます。
ユーザー情報が複数のベースバンド パケットを占有する場合、ビーコン列後のスロットで伝送され (ブロードキャスト スキャン ウィンドウ)、ビーコン列は、このブロードキャスト スキャン ウィンドウのタイミング属性を含む制御情報フェーズのメッセージを伝送するために使用されます。これは、パーク スレーブがピコネット物理チャネルに接続した状態を保ち、ユーザー情報を受信するために必要です。
通常、制御情報ブロードキャスト フェーズで伝送される制御メッセージによって一時的にキャンセルされない限り、アクセス フェーズは存在します。アクセス ウィンドウは、ビーコン列に続くスロット シーケンスで構成されます。パーク スレーブをそのピコネットでアクティブにするには、アクセス ウィンドウ時に、このようなアクセス リクエストをピコネットのマスターに送信する必要があります。各パーク スレーブには、アクセス リクエスト アドレス (一意である必要はありません) が割り当てられます。このアドレスによって、アクセス ウィンドウ時にスレーブ リクエストがアクセスするタイミングを制御します。
PSB 論理トランスポートは、予約済みの 0 という値の LT_ADDR によって識別されます。予約済みの LT_ADDR アドレスは、ASB 論理トランスポートからも使用されます。通常、LT_ADDR を重複して使用してもパーク スレーブは混乱しません。これは、PSB トランスポートが使用されている間、ピコネット物理チャネルに接続しているのみのためです。
論理リンク一部の論理トランスポートには、同時に多重化した論理リンク、またはそのいずれかという、異なる論理リンクをサポートする機能があります。このような論理トランスポート内で、論理リンクは、データ ペイロードを伝送するベースバンド パケットのペイロード ヘッダーに含まれる、論理リンク ID (LLID : Logical Link IDentifier) のビットで識別されます。論理リンクによって、論理トランスポートでデータを送受信できる、一定のコア プロトコル群が区別されます。すべての論理トランスポートがすべての論理リンクを伝送できるわけではありません。特に、SCO と eSCO の各トランスポートでは、一定データ レートのストリームのみを伝送でき、LT_ADDR によって一意に識別されます。このような論理トランスポートでは、ペイロード ヘッダーを含まないパケットのみを使用します。これは、パケット サイズがあらかじめわかっており、LLID が不要なためです。
ACL 制御論理リンク (ACL-C)ACL 制御論理リンク (ACL-C) は、ピコネット内のデバイス間で LMP シグナリングを伝送するときに使用されます。制御リンクは、デフォルトの ACL 論理トランスポートおよび PSB 論理トランスポート (制御情報フェーズ) でのみ伝送されます。同じ論理トランスポートで伝送される場合、ACL-C リンクには、常に ACL-U リンク (下記参照) よりも高い優先順位が与えられます。
非同期/アイソクロナス論理リンク (ACL-U)非同期/アイソクロナス論理リンク (ACL-U) は、ユーザー データにフレーム化されたすべての非同期データおよびアイソクロナス データを伝送するときに使用されます。ACL-U リンクは、同期論理トランスポート以外のすべての論理トランスポートで伝送されます。ACL-U リンクのパケットは、2 つの予約済み LLID 値のいずれかによって識別されます。一方の値は、ベースバンド パケットに L2CAP フレームの開始部が含まれるかどうかを示すために使用され、もう 1 つの値は、先行パケットに継続することを示します。この値によって、消去されたパケットに続く L2CAP の再アセンブラが正しく同期します。この技術を使用すると、全ベースバンド パケットに複雑な L2CAP ヘッダーを含める必要がなくなります (ヘッダーは L2CAP の開始パケットでのみ必要です)。ただし、完全な L2CAP フレームを伝送した後に、新しいフレームを伝送する、という要件が追加されます (この規則の例外は、別の L2CAP フレームを優先し、部分的に伝送された L2CAP フレームを消去する機能です)。
ユーザー同期/拡張同期論理リンク (SCO-S/eSCO-S)同期 (SCO-S) および拡張同期 (eSCO-S) の論理リンクは、フレームなしでストリームで配信されるアイソクロナス データをサポートするために使用されます。このリンクは、一定レートで、また一定サイズの単位でデータが配信される、単一の論理トランスポートと関連付けられます。このトランスポート上では、単一の論理リンクのみをサポートできるため、パケットには LLID がありません。また、パケットの長さとスケジュール期間は事前に定義され、リンクの有効期間中は固定のままです。
可変レートのアイソクロナス データは、SCO-S 論理リンクまたは eSCO-S 論理リンクでは伝送できません。この場合、ペイロード ヘッダーを含むパケットを使用する ACL-U 論理リンクでデータを伝送する必要があります。可変レートのアイソクロナス データを信頼性のあるユーザー データと同時にサポートする場合、Bluetooth 技術にはある程度の制限があります。
L2CAP チャネルL2CAP には、2 台のデバイスが使用する多数の異なるアプリケーション間で、ACL-U 論理リンクのリソースを共有できるように、多重化の役割があります。アプリケーション プロトコルとサービス プロトコルは、他のデバイスの対応するエンティティとの接続を確立するときに、チャネル指向のインタフェースを使用して、L2CAP と接続します。
L2CAP チャネル エンドポイントのクライアントは、チャネル ID (CID) によって識別されます。CID は L2CAP によって割り当てられ、すべてのデバイスの各 L2CAP チャネル エンドポイントには異なる CID があります。
適切な QoS をアプリケーションに提供するために、L2CAP チャネルを構成することもあります。L2CAP によって、チャネルは ACL-U 論理リンクにマッピングされます。
L2CAP では、接続指向チャネルとグループ指向チャネルがサポートされます。グループ指向チャネルは、ASB-U 論理リンクにマッピングされる場合や、ACL-U 論理リンク上で各メンバーへの伝送が順に繰り返されるように実装される場合があります。
L2CAP の主な役割として、チャネルの作成、構成、解除の他に、チャネル クライアントから伝送されたサービス データ単位 (SDU : Service Data Unit) の多重化、相対的優先順位に従って SDU を選択するという単純なレベルのスケジュール設定があります。
L2CAP によって、チャネル フロー 制御ごとにピア L2CAP レイヤを実現できます。このオプションは、アプリケーションでチャネルが確立されるときに選択できます。また、L2CAP ではエラー検出と再送信が強化され、(a) 未検出のエラーがアプリケーションに渡される可能性が減る、(b) ベースバンド レイヤの ACL-U 論理リンクで消去が実行されたときにユーザー データの損失部分が回復する、という利点があります。
また、HCI が存在する場合、L2CAP SDU をベースバンドのバッファ サイズに合う断片にセグメント化するため、および HCI 上でトークン ベースのフロー制御手順を実行するために、L2CAP が必要です。この結果、スケジュール設定アルゴリズムに影響が及ぶ可能性があります。
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